やってみよう!まちなか星景撮影レビュー - オリンパス ミラーレス一眼カメラ星の軌跡入門 -
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さて、ついにこの時がやって来ました!
寒空の中、星空撮影です。もちろん、狙いはグルグル回る星の軌跡。初心者の私でも、ちゃんと撮れるんでしょうか?
じつはかなり寒がりなので気が引けたのですが・・・魔法の言葉、『簡単だから!』の言葉に誘われて、防寒対策ばっちりで撮影してきました。
今回の撮影キーワードは、『近場で楽しむ』です。
わざわざ遠くにお出かけしなくても、ご近所で星の軌跡を撮影できるのか?!楽しみですね。
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1. 街明かりがあっても大丈夫!まちなか星景撮影
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星景撮影は、光害の少ない場所じゃないと駄目というイメージがありましたが、今回は街明かりのあるご近所での撮影です。
最初に向かった撮影場所は街の公園。すぐ隣は住宅街。ただでさえ星が見えにくいのに、本当に撮影できるのでしょうか?
ライブコンポジット機能が搭載されているオリンパスのミラーレス一眼カメラは、明るい場所でも星の軌跡が撮影できるとのことですが、一体、『ライブコンポジット』って、どんな機能なんでしょう?
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ライブコンポジット
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ライブコンポジット(比較明合成)とは、設定した露光時間で撮影した画像を連続で複数枚撮影し、それぞれの明るくなった部分だけを合成する機能です。バルブ撮影とは違った長時間露光の撮影が楽しめます。
バルブ撮影で街を撮影するとシャッターが開いたままになるので露出オーバーになってしまいますが、ライブコンポジット機能で撮影すれば、明るい部分だけ合成していくため、星の軌跡撮影や、車や電車のライトが流れるような写真が撮影できます。
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飛行機の軌跡とスカイツリー
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カメラ OM-D E-M10
レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0
焦点距離 24mm(35mm判換算)
シャッター速度 1/2秒
絞り F2.8
ISO感度 200
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なるほど。。。だから、明るい街中でも星の軌跡が撮影できるんですね! -
小山内裏公園・大田切池
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すぐ隣が住宅街とはいえ、ライトが無いとかなり暗い公園です。眼が慣れてくると暗闇の中でも少しずつ見えてきました。
寒さに耐えられるよう、しっかり着込んで撮影にのぞみます。池の中に月が映り込み、枯れた杉木立がとても神秘的。 -
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撮影は2020年12月。木星と土星が大接近するということで、撮影場所にはすでに人がいました。明るい光には気をつけなければなりません。
とはいえ、初めての夜撮影。ライト無しではカメラの設置や設定もままならず、ただ教えていただきながら撮影設定を見守る状態・・・(TT)
ちなみに、LEDライトしかない場合は、赤いセロファンをつけるという方法もあるそうですよ。(なるほど!わざわざ買わなくてもいいのか) -
セッティングさえ終われば、LIVE COMPにして、シャッターを1回・2回と押して待つだけ
・・・すると、モニターにみるみる星が現れます。
おお~~!実際、肉眼では星が見えないけど、高感度カメラだとこんなに夜空の星がうつるんですね。凄い!
そして、寒さをしのいで放置すること30~40分。
見事に星の軌跡が撮れました!
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小山内裏公園は思ったよりも暗い場所だったので ISO1000~1600で景色も分かる明るさで撮影してみました。
街中での星景撮影はISO200~400を推奨していますが、周りの暗さとのバランスが大切です。
ISOを上げると 星がたくさん写ると思われがちですが・・・・ISOを上げると言うことは真っ暗な夜空が明るく(グレー)に写り込みますので、星が消えてしまいます。その場所にあったISO感度をおススメ致します。 -
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フィッシュアイレンズ&ミニ三脚で撮影すると、構図も変わり面白いですね。
撮影の方角で、星の軌跡も変わります。
北向きで撮れば、北極星を中心に星が回っている様子。南向きで撮れば、星が斜めに移動する様子が撮影できます。
なんだか理科の授業みたいですね。
明るさを調整するのが難しいときには、ヒストグラムの山でシャッター速度を予測できて便利です。
撮影に慣れてくれば、経験からささっとISOや秒数を設定できてしまうそうで、さすがです。
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長池公園
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八王子市多摩ニュータウンにある公園で、1913年に建設された四谷見附橋を移築復元した美しいアーチ橋があります。
橋の横には結婚式場があり、ちょっと異国情緒な雰囲気のある素敵な場所です。
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ロケーションは素晴らしいけど、
さきほどの小山内裏公園に比べてだいぶ明るい場所です。
ちゃんと星の軌跡は撮影はできるのか??
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結局みんな、回ってる星が好き(^^; 笑
オリンパスさまのご協力のもと、初めてでも簡単に、星の軌跡がまちなかで撮影できました!
ちなみにピンクの明かりは、犬のお散歩で首輪が光ってた明かりです。
徐々に車に反射した信号の光が入ってきたり、街中ならではのハプニング?に驚きながらも、楽しい星景撮影会が終わりました。こんなに近場でも星の軌跡が撮影できて感動です!
でも、少しだけモヤモヤする。。。そうなんです。
私はただ、構図と明るさを確認してシャッターを切っただけ。それくらい簡単だったのですが、その前段階の撮影設定を自分でしていないので、
撮ったぞーーー!って感じがしてないんです。
よし!これは是非ともリベンジだ!!
まずは、撮影準備・設定方法からお勉強です。
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2. 撮影準備
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ご近所撮影でも、準備は必要です。
星空撮影には、なにを持って行ったらいいのかな?という疑問に、撮影に必要なものを教えていただきました。
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撮影に必要なもの
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・カメラ
・レンズ (明るい広角レンズ推奨)
・予備バッテリー(低温環境下ではバッテリーの減りが早い)
・SDカード
・三脚(丈夫なもの。冷たくなりにくいカーボン三脚がおすすめ)
・レンズフード
・LEDライト(明るさ調整ができるとよい。出来れば赤色)
・防寒具(冬の夜はかなり冷え込むので、手袋やホッカイロは必需品)
・ケーブルレリーズ
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星空撮影におすすめレンズ
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魚眼レンズや広角レンズは、星と一緒に景色も写し込むことができるのでおすすめです。
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M.ZUIKO DIGITAL ED
8mm F1.8 Fisheye PRO
フィッシュアイレンズ -
M.ZUIKO DIGITAL ED
12mm F2.0
大口径単焦点レンズ -
M.ZUIKO DIGITAL ED
17mm F1.2 PRO
大口径単焦点レンズ -
M.ZUIKO DIGITAL ED
7-14mm F2.8 PRO
超広角ズームレンズ -
M.ZUIKO DIGITAL ED
12-40mm F2.8 PRO
標準ズームレンズ -
M.ZUIKO DIGITAL ED
12-45mm F4.0 PRO
標準ズームレンズ
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事前カメラ設定
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@ レンズリセット設定をOFFにします。
※カメラをON/OFFする際に、フォーカスがリセット位置に戻るのを防ぎます。 -
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A MFアシスト設定の拡大をONにします。
※ピント調節時にピント合わせの対象物を拡大して表示しピント合わせをアシストします。 -
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B ファインダー表示をLVブーストに設定します。
※暗い場所でピントを合わせる際にファインダーの画像を明るく表示します。(Mモード、BULB/TIME) -
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撮影にあたっての注意点
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星空を撮影する場所では、他の人も撮影している場合があります。一瞬の明かりで全てを台無しにしてしまうケースもありますので、LEDライトの使用時は周りに人がいないか確認し、極力暗めの明るさで足元を照らすように使用しましょう。
暗闇でも眼が慣れてくれば、案外見えるものです。
スマートフォンの画面の明かりでも、画面に映り込んでしまうので要注意です。
くれぐれも、周囲で撮影している人の邪魔にならないよう、光を出さないことが鉄則です!
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3. 撮影設定
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星空撮影する直前の最終設定です。
事前にカメラ設定をしてあるので、大きな流れはいたって簡単! -
@ カメラにリモートケーブルをつけて、三脚に固定する
A MF(マニュアルフォーカス)でピントを合わせる
B LIVE TIME で撮影設定の確認。
C LIVE COMP で露出時間設定。 -
この設定さえ終われば、撮影スタートです。
OM-D E-M1 Mark IIIは、Aの設定で、『星空AF』モードがあるので、より簡単にピントを合わすことができます。 -
@ カメラにリモートケーブルをつけて、三脚に固定する
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初めての方は、三脚を固定するのも手こずるもの・・・(^^;三脚は脚の太い部分から伸ばし、脚の長さを調整して水平になるようにします。
ぐらつかないようにしっかり締めて、カメラと三脚を固定しましょう。これ、すごく大事です!
やっぱり星は見上げるのが好き!という方には、ローアングルから撮れるミニ三脚がおすすめです。
※三脚使用時は、カメラの手ぶれ補正を「OFF」にしましょう。 -
OLYMPUS RM-CB2
リモートケーブル 80cm -
Manfrotto
PIXI EVO ミニ三脚
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三脚 -
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A MF(マニュアルフォーカス)でピントを合わせる
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明るい月や星、または遠くの明かりにカメラを向け、MFでピントを合わせます。
フォーカスリングを回すと自動的に拡大されるので、星の点が一番小さく、くっきり明るく写るようにピントを合わせましょう。
もし、月や星が見えない場合は遠く離れた明かりにピントを合わせることもできます。 -
AF方式をMF選択。
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ピントを合わせる
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※事前カメラ設定でMFアシスト設定をONにしているので、自動的に画像が拡大して、ピントが合わせやすくなっています。
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ボケボケでピントが合っていない状態から1番小さい点になるようにフォーカスリングを回していきます。
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1番小さい点がまた大きくなったら回しすぎ。その手前がピントが合ってる位置です。 -
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B LIVE TIME で撮影設定の確認。
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撮影モードをB(バルブ)にして、LIVE TIMEを選択します。※
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絞り値(F値)を最小にして、ISO感度を調整します。(比較的明るい街中での星景撮影の推奨はISO200~400くらいです)
シャッターを押すと露光していく様子を背面モニター上で見ることができます。好みの明るさになる露出時間の確認をします。 -
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自分好みの明るさと言っても、なかなか写真の明るさを見極めるのは難しいですよね。どのくらいの露出時間にしたらいいかわからない場合には、モニター左下に表示されるヒストグラムを参考にしましょう。このヒストグラムは、写真全体の明るさを表しています。
左から1/4〜1/3あたりにヒストグラムの山が来た時、ちょうどいい明るさになっていると言われています。 -
※今回使用したOM-D E-M5 Mark IIIは、Bモードでライブコンポジット撮影を行いますが、機種によりモードが異なる場合がございます。
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C LIVE COMP で露出時間設定。
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LIVE TIME → LIVE COMP に切り替えます。
MENUボタンを押して、Bで確認した露出時間を選択して、OKボタンを押します。 -
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さて、いよいよ一人で星景撮影に挑戦です。
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4. ひとりでできるもん!おウチ星景撮影
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2021年1月、東京では緊急事態宣言が出ているため、遠出の撮影も難しくなってきました。
家でも写真撮影を楽しむことはできないか・・・?
『できるんです。』 -
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まずは手始めに、極寒の中、近くの河川敷で撮影練習からはじめました。
教えていただいたことを思い出しながら、セッティングして、構図を確認しながら LIVE TIMEでシャッター速度を確認します。
このくらいの明るさでいいんじゃない?という露出時間を見てから、LIVE COMPでシャッターを切ります。1回、2回・・・あとは待つだけ。
コンビニで買ってきた熱々のハンバーガーも、口に運ぶ頃にはもう冷めている・・・というくらいの凍てつく寒さです。
カメラも三脚も冷え切っていますが、低温下でも撮影を続けられる -10℃耐低温設計のOM-D E-M5 Mark IIIだから安心です。
そして、モニターをのぞくたびに少しずつ伸びている星の軌跡を確認するのは、何とも言えずウキウキします。
たまに走ってくる自転車のライトがなるべく入らないよう、身を挺してカメラを守ります。
そしてついに・・・私にも撮影できました!!(^▽^) -
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止める5分前に飛行機が飛んでいくという惨劇・・・ああああ!って思わず叫んじゃいましたよ(TT) -
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心底冷える寒さと眠気に耐えながらの撮影。
頑張った甲斐があって、出来栄えにはかなり満足です。いかがでしょうか?
やっぱり、下から見上げる星の軌跡が好きだなぁと思いました。S上司がお住まいの素敵なマンションもいい感じに撮影できました。
この撮影をもとに、いよいよ一人で『おウチ星景撮影』です。
『おウチ星景撮影』って言っても、密集した住宅街。本当に撮れるんでしょうか?
大好きなフィッシュアイレンズを使用して構図を駆使して挑戦します。 -
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練習の成果でしょうか。三脚のセッティングに多少苦労したものの、なんとか窓枠から見える星の軌跡を撮影できました。
途中、雲が出てきたり、車のテールランプや、部屋を子供に開けられるという状態でもこんな感じに撮れます。
意外といけるかも??
カメラの設定さえしてしまえば、あとは家事をしている間に撮れちゃいます。40分くらい放置して見に来たら撮れてる!!
なんか、『おウチ星景撮影』って楽しいかも♪ 明日は、別の角度から撮影してみよーーー!! -
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2日目、ベランダから撮影。
良い感じに撮れてる~♪と様子を見に来た帰り際、狭さと暗さで三脚の脚を蹴ってしまい終了(TT)
油断大敵・・・喪失感が半端ないです。ああ、時を戻したい・・・。
失敗を教訓に、また明日リベンジです。 -
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ついに、やりました!!
3度目の正直です。今回は1階からの撮影ですが、ちゃんと北極星も撮れました。やっぱり、グルグル回る星の軌跡が好きです(^^;
車通りが多いので、どうしてもテールランプが入ってしまいますが、その他は問題なく月と火星も撮影できました。
どれが月と火星かわかりますか?
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5.GALLERY
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最初と最後の写真は、S上司の『おウチ星景撮影』です。
『おウチ星景撮影』でも、こんなに違う光景を撮影できるんですね!
S上司から撮影してみた感想を一言。
「毎日家から眺めている夜景なのですが、こんなにも星が有る事にビックリしました!」 -
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6.まとめ
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眼で見えない星が見えるんです。
そんな高感度カメラ・レンズだからこそ、撮れる世界があります。 -
どこか遠くに行って星空撮影をするのって、とても憧れちゃうけど、天気に左右されたり、失敗できないというプレッシャーがあります。
でも、『おウチ星景撮影』なら大丈夫!
三脚に足を引っかけたり、思いがけない光が入ったり・・・子供が触っちゃったり?!ハプニングもあるかもしれないけど、やり直しはいつでも出来ます。
なにより、暖かいお部屋にすぐ入れるのってかなり幸せ♪
気楽にのんびり、日常生活をちょっぴりリフレッシュできますよ。
いつもとは違った視点、違った角度で。変わらない日常が特別なものになる・・・そんなことに気づかせてくれるカメラです。
おウチ星景撮影、ハマってしまいそう(*^-^*)
なかなか遠出できない時も『まちなか星景撮影』や『おウチ星景撮影』を楽しんで、いつか出かけられるその日に備えてバッチリ練習しておきましょう♪
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OLYMPUS ミラーレス一眼カメラ、
あなたもおうちで、ぜひ、星空撮影してみませんか? -
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