トレッキングにおすすめカメラ!オリンパス OM-D E-M5 Mark IIIレビュー
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曇りの日でも、こんなに綺麗!
秋のトレッキングシーズンに、初めての渓流撮影に行ってきました。 -
この素晴らしい風景を高画質でそのままお持ち帰りできる8000万画素三脚ハイレゾショットや初心者に嬉しい罫線表示設定などをご紹介。
足元の悪い険しい山道でも、小型軽量ミラーレスカメラ OM-D E-M5 Mark IIIだから楽しく撮影できますよ。
C-PLフィルターを使ってみたり、スローシャッターで渓流撮影にもチャレンジしてきました。 -
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目 次
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1. 鳩ノ巣渓谷ではじめての渓流撮影
1-1. 風景写真で必ずやるべき5つのポイント
1-2. C-PLフィルターを使ってみよう
1-3. 三脚要らず!手持ちでスローシャッター
1-4. OM-D E-M5 Mark IIIで黄金比の構図設定
1-5. 苔を深度合成モードで撮ってみた
2. 奥多摩渓谷で8000万画素(※)三脚ハイレゾショット
2-1. 絶景をお持ち帰り!三脚ハイレゾショットとは?
2-2. 8000万画素三脚ハイレゾショットと通常撮影比較
3. おすすめレンズ撮影
3-1. M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
3-2. M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
3-3. M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
4. まとめ
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1. 鳩ノ巣渓谷ではじめての渓流撮影
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2021年初秋。やってきたのは都心から2時間弱、八王子からは1時間半くらいで行ける『鳩ノ巣渓谷』です。
今にも降りそうな曇り空ですが、久しぶりの撮影&気持ちの良い秋風に心が躍ります。 -
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今回撮影に使用する主な機材は、
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です。
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1-1. 風景写真で必ずやるべき5つのポイント
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風景写真を撮影する前に簡単なレクチャーがありました。
風景撮影では、基本Aモード(絞り優先モード)にしておきます。次に、画質モードを[RAW+JPEG]に設定して撮影します。
[RAW]データの画像で保存しておけば、撮影した後でもパソコンで『画像編集ソフトウェア Olympus Workspace』を使って、RAW現像や多彩な編集をすることが可能となります。 -
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ただし、下記の5つのカメラ設定だけは、現地でやらなければなりません。
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@ 構図
A ピント
B 絞り値
C シャッター速度
D 露出補正 -
この5つのポイントは、画像ソフトウェアでも編集することができません。露出補正についてはソフトウェアを使って編集することも可能ですが、やり過ぎると画像が劣化してしまうのでおすすめできません。
撮影するときには、この5つのポイントを現地でしっかりと意識して撮影しましょう。
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1-2. C-PLフィルターを使ってみよう
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初めてレンズフィルターを使って撮影です。偏光フィルターの存在は知ってはいたけど、どんな風に写真が変わるか楽しみです。
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OM-D E-M5 Mark III 12-45mm F4.0 PROキット+58S PRO1D WIDEBAND サーキュラーPL(W) > -
このPL(偏光)フィルターは、水面やガラスなどの光の表面反射を除去する効果や、青空の色を濃くし、樹葉、山肌、建物などの色彩を非常に鮮やかにする効果が得られます。
フィルターをくるくると回転させることによって、ファインダーで偏光効果を確認しながら撮影できます。
それでは、いざ、エメラルドグリーンの渓流撮影へ向かいましょう♪
クルクル、くるくる・・・フィルターを回してみると、
「おーーーー、全然、違いますね!!」
初めての偏光に、みんなビックリです。どちらが表面反射を取り除いている写真かわかりますか? -
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曇り空でも、表面反射を抑えるだけで写真がかなり変わってきます。緑色がより深く、エメラルドグリーンの渓流もより美しく撮影できました。
たしかに、今まで撮影していて、実際に見ている景色より白っぽく感じる時がありました。それって被写体となる葉っぱの1枚1枚や岩の表面が光を反射していたからなんですね。
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逆に、水面の反射をより強める効果もあります。
C-PLフィルターが1枚あるだけで、より鮮やかな色彩表現が簡単にできました。
風景写真の表現をさらに広げるアイテムとしておすすめです。 -
KENKO サーキュラーPLフィルター▲
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1-3. 三脚要らず!手持ちでスローシャッター撮影
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覚悟はしていたものの、渓谷の足場の悪いこと・・・苔が生え、ゴツゴツとした岩場を滑らないように気を付けながら進みます。
『待って〜!置いていかないでぇ〜。』
運動不足の私にとって、足元に気を取られて歩くだけでいっぱいいっぱい。これは思ってた以上に過酷な撮影かも?(;^_^A
綺麗な景色に見とれていたら置いて行かれる・・・これ以上足場が悪くならないことを祈りつつ、必死でみんなについていきます。
『でも撮りたい!!スマートフォンでは撮れない渓流撮影したいんだ!』
今回の撮影が、小型軽量ミラーレスカメラ OM-D E-M5 Mark IIIで本当に良かった。。心底実感した瞬間です。 -
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ようやく、撮影ポイントに到着したときの安堵感ったらありません(笑)
さて、次は『手持ちスローシャッター撮影』に挑戦です。
撮影ポイントといっても、やはりゴツゴツとした岩場を歩きながらの撮影です。
でも、大丈夫。
なんてたって、手ブレ補正に強いカメラ OM-D E-M5 Mark III ですからね♪
多少の不安定さも何のその!ビシっと撮影することが可能です。
それにしても、フットワークの軽いS上司、さすがですね〜。
険しい岩場もお構いなしに縦横無尽に動き回って撮影しています。
でもそこ、ちょっと邪魔なんですけど・・・。
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ここに居たかと思ったら、あんなところにも?!
S上司、どこにいるかわかりますか?
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Aモードで手持ちスローシャッター撮影
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Aモードとは、絞り値を設定するとカメラが適正なシャッター速度を自動的に設定する撮影モードです。
ISO Auto だとF値を絞ってもシャッター速度が遅くならないので、スローシャッター撮影の場合は、ISOを固定する必要があります。
まずはノイズと階調のバランスのとれたISO200に固定し、F値を1段ずつ絞ってスローシャッター撮影をしました。
シャッター速度が変わることによって、どういう風に撮れるかわからないカメラ初心者にとっては、この方法で簡単に渓流撮影を楽しめます。 -
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絞りを変更するだけで、はじめてでも簡単に絹糸のような渓流写真が撮れました。
色々な設定を気にしなくてもいい!めちゃくちゃ簡単じゃないですか?!
これなら場所が変わっても怖いものなし。F値を変更するだけで、お好みの渓流表現を撮影できます。
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1-4. OM-D E-M5 Mark IIIで黄金比の構図設定
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スローシャッターをマスターしたら、次の場所へ移動します。そこには、大きな茶色い岩が鎮座しておりました。
『ここのポイントは、あの茶色い岩ですよ。』
渓流撮影に同行していただいているOMDSのT先生にアドバイスをいただきます。
『承知いたしました!!』 -
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んーーー。大きく撮ったり引いてみたり、どこを撮っていいかがわかりません。フィルターも回して偏光してみたけど、なんだかいまいち定まりません。
悩んでいると、先生が素敵な写真を撮っていました。 -
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お、同じ場所なのにこの差は一体?!そうです。
ここで大切なのは、最初に話した『構図』なんですね。 -
どこをどうキリトルかが大事。
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風景撮影には、足し算・引き算の計算が重要だそうです。数字的な計算ではなく、『どこを入れて、どこを入れないか』の計算です。
構図は、古くから絵画でも取り入れられているそうです。ざっくりいうと、人が心地よく感じられる配置っていうことでしょうか。
主役をより美しく見せる写真を撮るヒントになるものが『構図』だということです。漠然と撮影しているだけでは駄目なんですね。
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OM-D E-M5 Mark IIIで構図確認用の罫線を表示する
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カメラ初心者でも安心!OM-D E-M5 Mark IIIは、液晶モニターや電子ビューファインダーに構図確認用の罫線を表示することができます。
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@ カスタムメニュー [D3. 表示/音/接続] 内の [ガイド線表示設定] で、[表示罫線選択]を変更します。
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A 選択できる罫線は[方眼][黄金分割][三分割][目盛][対角線][動画罫線]の6つあります。この中から[三分割]を選んで撮影することにしました。 -
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なるほど!先生の写真はこの三分割に見事に重なっていました。やっぱり違いコレか!
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私が最初に撮影した写真は、ポイントと言われた茶色い岩をドーーンと真ん中にして撮影していました(典型的なカメラ初心者NG例(TT))
ほかにも、ダメな例を先生に細かくレクチャーしていただきました。
次の写真はどこが悪いかわかりますか? -
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1つの写真に、『ごちゃごちゃと詰め込み過ぎないことが大事!』ということがよくわかりました。
そして、中途半端に余計なものが写り込んでないか四隅をチェックしてからシャッターを切りましょう。
ほんの少しの違いで写真はかなり変わってきます。すぐ構図を忘れてしまう私にとって、この罫線表示機能はありがたい。 -
風景写真は計算が大事。
どれを主役にして、それを引き立てるように足し算、引き算・・・
これを心がけて撮影することが上達への第一歩! -
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1-5. 苔を深度合成モードで撮ってみた
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OM-D E-M5 Mark IIIは多彩な撮影機能を搭載しているミラーレスカメラです。その多彩な機能の1つである深度合成で苔を撮影してみました。
苔をみると、どうしても近くで撮影してみたい衝動にかられます。 -
深度合成モード
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ピント位置の異なる8枚の写真を撮影し、自動的に合成する深度合成モードを搭載しています。手前から奥までピントが合った被写界深度の深い写真を撮影できます。被写体の大きさにあわせてピントのステップ数を調整することも可能です。
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被写体深度の深い写真を撮影できました!
木の根本にびっしりとまとわりつくように、生い茂った苔の瑞々しさを撮影できて大満足(*^^*)V -