非常時の「止まらない」を支えるUPS|バッテリーの点検してますか?
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UPSを導入し使い始めたのはいいけれど、UPSのバッテリーっていつまで持つのかわかりにくいという方も多いはず。
バッテリーは、使用環境(周囲の温度等)によって変化します。UPSから容量低下のサイン(「ピーピー」という警告音、バッテリー交換ランプが点灯)がきたら、速やかにバッテリー交換を検討しましょう。その際、互換性のある安価なサードパーティー製バッテリーを選択することはおすすめしません。
以下にて「純正バッテリーを導入するメリット」と「非純正バッテリー(互換バッテリー)を導入するデメリット」をご紹介します。
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純正バッテリーのメリットと非純正バッテリーのデメリット
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製品サポート
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純正バッテリーを使用していればメーカーサポートを受けることができますが、非純正バッテリーを導入し仮に不具合が発生した場合、それ以降シュナイダーエレクトリックの製品サポートを受けることはできなくなります。もちろん、非純正バッテリーの販売元もUPS本体の補償はしてくれません。
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バッテリー品質
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純正バッテリーは当たり前ですが品質に問題はありませんが、非純正バッテリーは、期待されるランタイム特性が出なかったり、短期間で寿命を迎えるなどの問題が報告されています。
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バッテリーの安全性
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純正バッテリーは、UPS本体購入時に使用しているバッテリーと同じ製品なので安全性は担保されていますが、非純正バッテリーは、膨張や液漏れ、改造による異常発熱などの恐れがあり、最悪命の危機に直結する可能性があり大変危険です。
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UPS本体への影響
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前述のとおり、純正バッテリーはUPS本体購入時(新品に限る)に使用されているバッテリーと同品質なので悪影響はありませんが、非純正バッテリーを使用してしまった場合、UPS本体への損傷、発煙、異臭など危険な状態の原因となる場合があります。また、UL、CSA、VDEなどのUPSの安全認証が無効になる場合があります。もちろん、シュナイダーエレクトリックが定める機器保護ポリシーも適用されません。
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UPSの動作保証
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純正バッテリーを使用すれば、今までどおり当たり前のように安心してUPSを稼働させることができますが、非純正バッテリーを使用した場合UPS本体の動作保証はありません。
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メーカー無償保証
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純正バッテリーは導入後「30日間の無償保証」が付与されますが、非純正バッテリーに保証はありません。
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純正バッテリーをおすすめする理由
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確かな信頼性
厳格な品質管理基準をクリアした純正バッテリーは、突然の障害リスクを最小限に抑えます。シュナイダーエレクトリック認定の部品で、一貫した性能と期待通りの長寿命を実現します。
完璧な互換性
UPS本体との完全適合により、最適な電力供給と正確な残量表示をご提供します。システム全体の安定性を最大化し、予期せぬシャットダウンによるデータ損失も防止します。
優れた安全性
純正バッテリーを使用することで、発煙・発火などの危険リスクを大幅に低減させることができます。また、シュナイダーエレクトリックが定める厳しい安全基準に適合し、お客様の重要機器を確実に保護することが可能です。
製品保証の維持
純正バッテリーを使用することでUPS本体の保証継続をサポートします。また純正バッテリーキット自体にも安心の30日保証が付帯しています。
UPS本体への影響
非純正バッテリーを使用した場合、シュナイダーエレクトリックのサポートは一切受けられなくなります。また、非純正バッテリーは純正バッテリーに比べ寿命が短く、性能も純正品に劣るものが大半を占めています。
環境保全への取り組み
UPSのバッテリーは鉛電池を採用しており、鉛は99.99%リサイクル可能な素材です。また、UPSバッテリーは産業廃棄物のため、一般的な不燃ゴミとして廃棄することはできません。20年以上使用済鉛バッテリーのリサイクルに取り組んでいるシュナイダーエレクトリックでは、使用済バッテリーの回収プログラムをご用意しております。そのプログラムに沿った適切な廃棄とリサイクルをすることで環境に配慮することをお約束します。
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バッテリーライフサイクルガイド
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ご購入前
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・バッテリー交換時期の目安
・内部バッテリー定期交換と耐用年数超過機器(UPS本体)の買い替え判断
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UPSバッテリーの交換時期について
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バッテリーは使用環境(周囲の温度)によって変化します。現在ご利用中の環境を参考に、取り替え時期の目安を過ぎましたら、早期にバッテリー交換をご検討ください。電池工業会では、小形制御弁式(シール)鉛蓄電池の取扱いの指針(電池工業会指針:SBA G0202)に基づき、表のとおり取り替え時期を定義しています。
*詳しくはバッテリーの定期交換についてをご確認ください。
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ご購入後
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【使用時】
・定期的なセルフテスト実施
バッテリー容量のチェックは自動で行われています。通常UPSは購入時の設定のままであれば「2週間に1度、自動でセルフテストを実施」しています。このテストでバッテリー容量が不足していると、警告メッセージ等でお知らせします。
・バッテリー交換予定日の把握(一部のモデル例:SRT/SMTシリーズ)
バッテリーの容量は、新品時を100%とすると約50%を下回った場合に警告が表示されます。UPSをご利用中の方には、このタイミングでの交換用純正バッテリーのご購入および入れ替えをおすすめします。
*バッテリーの容量が半分になると、バックアップできる時間(ランタイム)も約半分になります。
・警告サインの早期発見(UPSの機種により異なります。以下は一例になります。)
⇒「ピーピー」という警告音
⇒ 電源ランプの赤と緑の交互点灯(ESシリーズ)
⇒ ディスプレイに「バッテリーアイコンマーク」が表示
⇒ 赤いランプが点灯したらバッテリー交換のサイン
【交換手順】
バッテリーの交換手順についてはこちらをご確認ください。
【廃棄時】
シュナイダーエレクトリックでは、環境に配慮した製品回収プログラムを提供し、製品寿命終了時の管理指示(EOLI*)を案内しています。
*EoLI(製品寿命終了指示:End of Life Instructions)は、製品を使い終わった時にどうすれば良いかを示すガイドのことです。具体的には、PEP(製品環境プロファイル)に含まれる情報、例えば製品の部品やリサイクルできる割合をもとに、リサイクルや廃棄の方法をより良くするための指示を提供します。これにより、製品を環境に優しく処理できるようになります。詳しくはこちらをご確認ください。
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